かねてから噂を耳にしていた(というか番組をよく見ている)「ワイルド・スピード森川」さん、いつかポイを回したいと問い合わせが来ると思って準備していましたが今年、ついにその日が来ました!

TVではビジュアルポイを使用したパフォーマンスを希望されることが多いのですが、森川さんには、ビジュアルポイでは表現できないポイ本来の「技」に挑戦してほしいと思いポッドポイを中心としたポイパフォーマンスに挑戦してもらうことになりました。

過去にテレビで誰も挑戦したことが無く、プロのパフォーマーでも驚かせることができる決め技「オービタル」の成功を最終目標とする!

これが今回のミッション。ポイをしている人なら同じ意見だと思いますが、まずこれが笑ってしまうくらい難易度が高いです。

参考: ポイの技と難易度リスト

オービタルの習得まで、何とか収録時間内に達成するため、これまでの指導経験上絶対に時間がかかる難易度の高いウィンドミルは教える技のリストから外していたのですが、そのウィンドミルすらも見た瞬間にできてしまうワイルドスピードっぷり。誰に教えても必ず大きな壁になるウィンドミルをいきなりできた時はもはや笑うしかなかったです。

windmill.JPG

想定していなかった技ができたので急遽振付にも取り入れることになり、我々も休憩時間を返上し振付を調整し、本番パフォーマンスにウィンドミルと3ビートウィーブの360度ターンも採用しました。Asuka先生の的確な指導のおかげで振付の練習がスムーズに進みクオリティーが高まりました(Asuka先生も流石!)

asuka.JPG

実はウィンドミルも3ビートウィーブの360度ターンも、テレビでタレントさんがやったことの無い難易度の高い技過去のメディアでの指導例)なのですが、そんなことは誰も気が付けないくらい当たり前のようにできています(笑)

他にも紹介されていない技がたくさん含まれた振付なのですが、あっさりできたので放映された番組映像には含まれていません。参考までに振付に使用した技のリストもご紹介します。

技名(順番) 難易度メモ
スプリットキャリーターン 左右のリズムとまっすぐな軌道を保つのが難しい
スプリットタイムピルエット(360°ターン)TV 初 番組では触れられてもいないが一周回る動きで難しい。
3ビートウィーブターン 初日のレッスンでできる人は少ない。
3ビートウィーブ 往復ターン 初日でできる人は非常にまれ。
3ビートウィーブ 360°ターンTV 初 初日でできる人は非常にまれ。
バックワード3ビートウィーブからのウィンドミルの流れTV 初 非常に難しいが簡単にできたので番組では放映されていない。
ウィンドミルTV 初 ポイを前後の面で回す動き。左右で回すウィーブ等とは異なる感覚となるため、初日でできる人は非常にまれ。
ストールTV 初? ポイを止める動き、綺麗に止めるのは難しいがスムーズに習得。番組では放映されていない。
コークスクリューTV 初 ポイを上下の平面で回す動き、ウィーブ、ウィンドミルとも感覚が異なるので1回のレッスンでは指導できないのが普通。
ホリゾンタル オービタルTV 初 左右のポイを絡めて高速回転させる技。1回目のレッスンでは普通やらない。
ビジュアルポイパフォーマンス スティックポイの感覚をつかむ練習が別途必要
※上記は一般的な技習得までの難易度に関するメモ。パフォーマンスで使用できるレベルまで動きが安定するにはさらに時間が必要です。
TV 初と書かれているのはテレビ番組でのタレントさんによるパフォーマンスで初めて使用された技です。

難易度の高い技がたくさん含まれるパフォーマンスをカッコよくこなし、ポイ経験者も驚くオービタルを華麗に決め、最後にはビジュアルポイまで回してくれました。

ボール型ポイとスティック型のポイは形状が違うため、通常は感覚をつかむのにかなり時間がかかってしまいます。そのためビジュアルポイパフォーマンスも森川さんに挑戦させたいと番組側から提案されたときは流石に無理かもしれない、と心配していましが・・・。できちゃいました(笑)

ステージパフォーマンスで初めてポイを使用する場合、本来は数週間の練習期間を設けて本番まで指導を行うのですが、十分な練習期間を経ても森川さんのレベルに達した人はほとんど記憶にありません・・・。

ポイを初めて触ったその日にあれだけ多くの技を習得し、さらに覚えたばかりの技を振付として曲に合わせてパフォーマンス。しかもテレビでは私以外誰もやったことの無いホリゾンタルオービタルを決めて、最後にダメ押しのビジュアルポイまで回す。
これを半日もない、一回の収録中に全てこなすのは尋常ではないスピード感だということがお分かりいただけたでしょうか・・・。

恐るべしワイルド・スピード森川さん、想像を遥かに超えてポイセンス抜群でした。改めてポイアーティストとして認定しますので、どなたかwikipediaに追記お願いします。⇦もう追記されていました

番組を見て興味を持たれた方は是非挑戦してみてください、きっと森川さんの凄さが分かると思います(笑)

ポイに興味を持たれた方へ

今回の森川さんの習得スピードは特別に早かったですが、子どもから大人までどなたでも楽しく回せるのがポイです。少し練習すればこれまで出来なかった動きもできるようになる達成感、そしてできた技を組み合わせて音楽に合わせて踊るのは回している本人も見ている人も楽しい、とても魅力的なパフォーマンス道具です。

靴下とテニスボールで練習用ポイはカンタンに作れるので興味を持たれた方は是非挑戦してみてください。

参考:今日から始めるポイ!

その他の撮影協力

舞台照明演出

今回はパフォーマンスの際にビジュアルポイ・FTを使用した舞台照明も用意して欲しいと番組側から依頼されたため、森川さんのパフォーマンス専用の照明演出プログラムを組みました。

番組収録と並行し、限られた時間の中で機材設置、プログラム・音源再生管理等を行いスムーズに撮影を進めることができたのは今回サポートに入ってくれたTakuの活躍のおかげ、ありがとうTaku!

過去の照明演出例

LEDポイ、ビジュアルポイの映像・写真記録

今回ポイをより美しく撮るための技術協力も行い、また特殊演出であるビジュアルポイを使用した空間にロゴや文字を浮かび上がらせる写真・動画も作成しました。

ポイの映像

ポイのパフォーマンスは光の軌跡を美しく表現しながらも、演者が綺麗に見える必要があります。
一般的な収録方法だとポイが白く飛んでいたり、パラパラしていたり、または演者が真っ暗だったりします。
ポイの撮影はポイの知識だけあっても、映像の知識だけあってもうまくいきませんが、ポイラボの経験と、番組を長年撮影されているスタッフさんの経験を足し合わせていただくことでかなり高画質なポイ映像を撮影できました。

撮影スタッフの皆さん、ご協力ありがとうございました。

ポイ写真

収録後、ビジュアルポイを使用した記念撮影を行いました。
こちらも特殊な撮影ですが、森川さんもスタッフさんもその場で撮れた写真を見て大興奮!
ポイの写真撮影はやはり盛り上がります。

TakuPhoto_yuta_edited-5967.JPG撮影:Taku
フォトブース参考例

# おつかれ森川 映像

特殊効果を加えた映像表現で協力しました。
一瞬の映像でしたが、とてもインパクトがある映像になりました。

過去の実験動画:ポイグラフィティ映像

まとめ

ポイの魅力がたっぷりと詰まった企画になりました。
編集のテンポの良さは想像以上で、ワイルドスピード森川さんとポイの素晴らしさが倍増する映像に仕上がっていて感動しました。
ポイの魅力や技の説明もとても詳しく紹介されていてわかりやすかったです。

そして何より森川さんがポイを楽しんでくれて、そして圧倒的なパフォーマンスを披露してくれたことが最高でした。

森川葵さん、それって!?実際どうなの課のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!

更に高いレベルに挑戦する第二弾企画、是非ご検討ください(笑)
またご一緒できることを楽しみにお待ちしています。

その他のポイ情報

ポイに興味を持たれた方は自作ポイで練習を始めることができるので、ぜひ挑戦してみてください!

またどなたでもご参加頂ける無料の自由参加型練習会、井の頭ポイも井の頭公園で開催しています。
( 新型コロナの影響で現在不定期開催です。開催は主催YutaのTwitterで告知いたします。)

是非お越しください。

今回使用したポイ