グラフィックポイとビジュアルポイは何が違うのか?正しい名称は?そんな疑問についてお答えします。
結論
グラフィックポイとビジュアルポイは製品名で、製造メーカーが違います。
基本の仕組みは同じですが、ハードウェア、ソフトウェアの違いにより、総合的な使いやすさが圧倒的に異なります。
またグラフィックポイは2023年現在製造されていません。
では詳しく見ていきましょう
グラフィックポイ
2012年に登場したスロバキアのメーカー、A Technologies の製品。
光るポイが回転する際の残像効果を利用し、画像を空間に映し出すことができるLEDポイの1つです。
同様に画像を空間に映し出すことができるLEDポイとして、ビジュアルポイ(Lighttoys チェコ)、イグニスピクセルポイ(Ignis ロシア)、ビジョンポイ(Flowtoys アメリカ)などがありますがそれぞれメーカーが異なります。
グラフィックポイのプロモーション動画
A-Technologie社のプロモーション動画はスロバキアの若い映画監督が撮影・編集した非常にクオリティーの高い映像で、2012年に一般販売を開始したグラフィックポイも映画のようなプロモーション映像でその製品の近未来感を表現しました。
そのプロモーション動画の主演してYutaは現地スロバキアでの撮影に参加しました。
撮影は過酷なものでしたが、異国で行われた壮大なスケールの撮影は素晴らしい経験でした。
日本でのグラフィックポイ
2012年にYutaがスロバキアから持ち帰ったものが日本での初めてのグラフィックポイです。
発売当初は24ピクセルと解像度が低く、またプログラムもテキストベースで非常に難易度が高く、そのほかハードウェア的な制限も多々あり、ショーで使用するには問題が多くありました。
グラフィックポイデラックス(72px) 2013年~
2013年末に新しく72ピクセルのグラフィックポイデラックス(Graphic Poi Deluxe)が販売され、メーカーからの機材提供されて届いたポイを初めて回したときその視認性の高さに驚きました。
ソフトウェアの扱いにくさ、できることの制限(表示速度の細かなコントロールができないなど)はありましたがそのインパクトは想像を超えたものでした。
24ピクセルから各段に上がった視認性に伴い需要も高まり、国内ポイショップでも取り扱いが始まりました。
ビジュアルポイ(他社:Lighttoys) 2015年~
2015年にポイラボが年末の音楽番組で画像表示のできるポイを使用する際にビジュアルポイを取り寄せました。
グラフィックポイをこれまで使用していたため、ライバル会社であるLighttoysのポイを使用するにあたり心苦しい部分はありましたが、クライアントからの意向で
・リモコンで全台同期できるポイ
ということがあり、このリクエストをこたえることができる当時唯一のビジュアルポイを初めて使用しました。
(そういう経緯があったことをグラフィックポイのメーカーにも伝えました)
その当時の時点でビジュアルポイの完成度が非常に高く、色彩表現は目を疑うほどに完璧で本当に空中に絵が浮いているようでした。
ソフトウェアはまだ未完成でしたが、Yutaからのフィードバック、リクエストを受け入れ実践できるだけのポイのパフォーマンスに関する知識と技術力があり、日々ソフトウェアが進化しました。
グラフィックポイは2013年で初めて使用したときから多くのフィードバックを送っていました。しかし、ポイのプロフェッショナルではなく他のジャグリングやパフォーマンスの一環としてポイを使用しているパフォーマーが生み出したのがグラフィックポイだったため、Yutaのフィードバックや提案はあまり理解されずソフトウェア・ハードウェアの改善が進みませんでした。
グラフィックポイレーザー(160px) 2018年~
2018年に更に高解像度なグラフィックポイレーザー(Graphic Poi Razor)が販売されました。
このポイは高解像度なだけではなく、上下の位置制御が可能となっており、メッセージやロゴなどを見やすい位置に表示することが可能です。
しかしこの時点でビジュアルポイV4(136px)が発売され1年以上が経過しており、そのビジュアルポイのソフトウェアの完成度は業界で群を抜いていました。
ビジュアルポイ以外にも様々なLEDパフォーマンスデバイスのプログラムができ、データを共有できるソフトウェアの便利さから乗り換えるだけのメリットがグラフィックポイになかったため、あまりメジャーにはなりませんでした。
現在国内で使用される画像表示できるポイは、ほぼ全てビジュアルポイ Visual Poiです(2023)
2023年現在グラフィックポイを製造していたA-Technologies社のウェブサイトはなくなっており、販売は終了しているようです。
そのため、現在日本国内のメディアや舞台やステージパフォーマンスなどで見るのはほぼ全てビジュアルポイと言ってもよいでしょう。
しかし、日本に最初に使用された同種のポイが「グラフィックポイ」だったため、画像表示できるポイの代名詞として「グラフィックポイ」と呼ばれることがが多いです。
ポイラボが現在使用する同種のポイはビジュアルポイです。